祖母④

文化の日には何の関係も無いのですが、また祖母の話を一つ。

今から30数年ほど前の事。

その日は母の帰りが遅くなるという連絡が祖母に入った。

しかし、祖母はその日、所用が昼過ぎに入っており、午前中にカレーを作り、夕食に備えていた。

問題なのはその日が土曜日で、当時、学生は午前中まで授業を受けていた事、しかもそれを母も祖母も忘れていた事、お昼ご飯を作り忘れていた事だ。

そこへ、帰ってきた食べ盛り真っ只中の兄二人。

しかも、食べられそうな物が大鍋一杯に作ってあったカレーのみ、ご飯も炊いてあれば、大食漢の二人は「「今日の昼飯はカレーだぁ!」」と大喜び。

結果、大鍋一杯あったカレーも、炊き立ての6合のご飯も、すべて兄達のお腹の中へ。

帰ってきた祖母はその光景を目にし、鬼の形相で手にはほうきを持ち、兄たちを追っかけまわした。

しかし、そんな事「へでもない」と思っている兄達は、祖母を早々にまき、カレーの批評を始めた。

 

 

~以下、会話~

次兄(以下:次)「にいちゃん、ばあちゃんのカレー、シャバシャバしてあんま美味くなかった」

長兄(以下:長)「ばか言え!シャバシャバの方がいいじゃねぇか!」

次「何で?トロっとしてるかあちゃんのカレーの方が美味いじゃん!」

長「トロってしてたら皿の半分しか飯が盛れないだろ?でもシャバシャバなら皿一杯に飯盛っても、米の間にしみ込むだろ?そしたら何回もおかわりしなくてすむぞ!」

次「・・・なるほど!たしかに、何回もおかわりするのめんどうだもんね♪にいちゃん頭いい!」

長「だろ?」

~以上、終了~

 

カレーライスを食べたいのか?それともカレー風味のご飯を食べたいのか・・・。

まるで「ドリフ」の「ばか兄弟」のコントを見てるようで・・・。

この時、小学低学年だった私は「料理上手くなっておいしいカレーをお兄ちゃんたちに食べさせてあげよう!」と心に誓いました。

ちなみに、これ以降も母は忙しく、こういう事件は時折起こりました。

 

 

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